新機軸で
松阪市に明治28年創業の駅弁店、新竹商店がある。現在は6代目の新竹浩子さんが社長。「元祖特撰牛肉弁当」など地元の特色を生かして駅伝を次々と送り出していた。
ところが2001年千葉県でのBSE騒ぎで、牛肉を使った弁当などが売れなくなった。
翌年6代目は、新商品で勝負に出た。まず、作業を効率化し、ケースを黒毛和牛の顔の形にデザインした。
「五感に響く和菓子」と言うキャッチコピーを参考に、味と香りは既にあり、新ケースで視覚もでき、残るは聴覚。蓋にセンサーをつけ、開くと唱歌「故郷」が鳴るようにして誕生したのが「モー太郎弁当」。
完売、完売で追加注文に追われる日々に。
(日本経済新聞)
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