抵抗勢力
元JR九州社長、唐池恒二氏は、数々の挑戦で成功を収めたが、30代前半の頃から豪華寝台列車を走らせることが夢だった。
社長就任直後、各部署に「当社が豪華列車を走らせる事は可能か」と打診。
やりたくない、が多数だったが、奥底に秘めた鉄道マンの誇りを感じ、「やれる」と直感した。
だが、前例のないことには抵抗勢力はつきもの。
頑なに抵抗したのは運輸部長だった。
部長はプロ中のプロ、本物の仕事人。
唐池は、社長命令として彼を豪華列車プロジェクトのリーダーに据えた。
進む方向を逆に据えられた部長は「世界一の豪華列車」を目指して邁進し、ついに「ななつ星in九州」を誕生させた。
(衆知、染川宣大 著)
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