イタリア
戦後、日本はアメリカを手本にしてきた。
イタリアは機能の追求よりも個性的なものを生み出してきた。
「アルカンターラ」は高級カバーリング材で、ベンツやBMWに採用されている。
これは東レの人工皮革・エクセーヌでヨーロッパの販売戦略をイタリア人に任せたもの。彼らは素材の美しさをほめ、中・上流層向けに、日本では1平方メートル当たり、2,000円のものを5,000円で売ることに成功した。
4〜5年後、売れ行きが停滞し、値下げを迫る東レ本社に、高価格と客層は維持しながら新しい用途を開発するとして、美を前面に出し、家具と自動車の内装で二度目のブームを巻き起こした。
案外、参考になる国イタリアです。
月刊石垣 所載。
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