七割の力
川の水をバケツにくみ、何人かが並んでリレーをしながら火を消す。
このこきいちばん早く一定量の水を運べるのは、バケツに七分目まで水を入れた時。それ以上でもそれ以下でもない。これがいちばん効率が良い。
常に10割の力を出して働けば、急な目的変更や仕事の発生に対応できない。
働き過ぎは体を壊す。労働は車の運転と同じく、よけいなアクセルやブレーキを踏まず、淡々と続けられる量を守る。それが長期的な安定につながる。
これは、永年「渋滞学」や「無駄学」の研究を続ける東大の物理学者・西成活裕教授の話です。
今一度、「損して得取れ」「急がば回れ」のことわざを見直してはどうか、と。
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