技術と心
清潔な羽田空港。
そこに30年以上の清掃のプロ、環境マイスターの新津春子さんがいる。
中国残留孤児の父親と17歳の時に来日。日本語を話せなかったので、体を使う仕事しかなく清掃員に。仕事は見よう見まねで、体で覚えた。
しかし、清掃員の仕事は社会的な評価が低く、給料も低かった。
一念発起。
27歳の時に全国ビルクリーニング技能競技大会に出場、予選2位。
自分に足りないものを当時の常務に助言を求めたところ、「あなたには優しさが足りない」と言われた。
数ヶ月悩んで分かった事は、仕事における周囲への想像力、自分以外の人を思う、優しさと余裕だった。
結果は最年少で見事に優勝した。
(KADOKAWA所載)
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