アンカー
交渉は勝ち負けやケンカではない。どうやって互いにとって良いものを生み出すかという共同作業だ。と、国際ネゴシエイターの島田久仁彦氏は語る。
例えば、友達と外食をする時、自分は焼肉屋へ行きたいが、友達はわからない。
こういう時、「なんか肉を食べたいよね」と相手に知らせておく。すると、レストラン選びの基準が肉料理になり、交渉が有利に進む。
この場合の「肉」を専門用語でアンカー(船のいかり)と呼ぶ。アンカーが起点となって一定範囲内に留まる。
国際会議でも「私はこう考えるが、皆さんの意見を聞きたい」と、どこにどうアンカーを打つかが腕の見せ所となる。
クーリエ・ジャポン所載。
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