地域密着
山形の峯田電器は社員23人のうち、14人が「ご用聞き」。年間売り上げは5億円。
80年山形市内に出店した峯田社長は、若い社員と二人で店の半径500メートル内の家を根気よく回り、簡単な修理から乾電池などの小物類も売り、電球が切れれば取り替え、換気扇が汚れれば掃除もした。
徐々に信頼を得て、カラーテレビなどお試し販売も行い、家電が安くなり「ご用聞き」には不利な状況になって来たときには、家庭の事情を知っている強みを生かし、お年寄りがいれば転落防止の手すり、段差解消工事を勧めるなど、リフォーム事業にも進出。
しかし、今でも電球一個、電池一本をおろそかにしない。
山本明文氏筆 商業界所載